個人開発サービス

was(ワズ)

楠 剛毅(goke)

個人開発から世界を変えるようなプロダクトづくりを目指しています

どんなサービス?

Twitterがイーロンマスクに買収されるという話の前後で、

これまで通りTwitterが使えなくなった時の代替手段

をコンセプトに計画を始めたサービスです。
とはいえ、Twitterそのものになり変わることはなかなかハードなので、Twitterが担う特定のドメインと「実はTwitterや他SNSでも取れていないドメイン」を主眼に入れて計画しました。

図に書いて検討したところ、

  • 職場でのつぶやき
  • 家族(友人)間でのつぶやき

というドメインがまだ手薄いのではないか?という結論に至りました。

「職場でのつぶやきって、slackじゃない?」

「家族とは家族LINEがあるんじゃない?」

という疑問があるかもしれませんが、slackやLINEによる報連相ではなく、本当は言いたいけど言えないことをなんとか引き出すことができる何かを作りたいと思いました。

本当は言いたいけど言えない、苦しい状態を救いたい

僕は長年IT企業に勤めてきましたが、

気づいたら休職していた

という人を何人か見てきて、その度になんとかできなかったのだろうか?と悲しい気持ちになりました。
学生時代の仲のいい友達も別の企業に就職し、就職先で精神的に病んでしまい今でも連絡が取れない状態です。

なんでそんなことになってしまうんだろう?と考えてみました。
より深く、そしてより正直な気持ちで考えてみると、

ちょっとしたバランスで、自分もそうなっていたかもしれない

と感じるシーンが何個も思い浮かびました。
運良く周りが助けてくれたり、運良く気が紛れるものがあったから乗り越えられたけど、ちょっとした条件の違いで自分も精神的にやられてしまっていた可能性は否定できません。

なんでそんなことになってしまったのか?

と疑問に思うことすら、ある意味、嘘や誤魔化しのような気がしました。

そんなこと、お前にもわかっているだろう。

わかっているのに、そんなことは起こらないと信じているフリをしているだけだろう。

と。

wasというプロダクトを考え始めた時、こういった弱った状態を誰かに察知してもらえるようなプロダクトになったらいいなと考えました。

定常的に「匂わせ」

wasの仕組みはこうです。

  • 誰かがルームを作成
  • ルームのURLを送れば、誰でも登録なしで利用開始
  • 「今んどんな状態」かを自由に投稿できるが、1つ投稿すると過去の投稿は消える
  • 投稿が思いつかない時は、表示された質問に答えることもできる

この構造で満たそうとしている条件は下記の通りです。

  • 「面倒だから参加しない」「わからないから参加できない」をなくす
  • 承認欲求や自慢話などの要素を極力排除する
  • 質問への答えと自発的な言動を混ぜることで「聞かれたから答えただけ」という状況を作る

1番のキモは3つ目の項目です。

wasは仕組み上、自発的な発言もできますし、表示された質問に回答するということもできます。
そして閲覧者は投稿されたメッセージがそのいずれであるのかを判別することができません。
これで何が嬉しいのかというと、例えば

ちょっと頭痛い。肩こりかな

という投稿は、もしかしたら

「最近体調はどうですか?」

という質問に対する回答かもしれませんし、自発的にそう投稿したのかもしれません。
自発的な投稿の場合

なに体調不良アピールしてるの?

と思う人がいるかもしれませんし、そう思われるかもしれないと思うと投稿の妨げとなります。
しかし、こういった投稿こそが体調不良や悩みを早期に発見してあげるためのシグナルなので、

特になにもいうことなかったから、質問に答えただけ

というエクスキューズを用意してあげることで、本心を引き出しやすくしています。

改善点

wasを上手に使えば、小さなコミュニティの中での誰かの異変にいち早く気づくことができます。

実際に5組を対象に行った実験の中で、

利用期間中に夫と喧嘩をしたが、wasを通してお互いの気持ちを伝えることができた

という感想もいただきました。

ただ、wasには改善点もあります。
それは「その存在を忘れてしまう」という点です。
登録を簡単にした代償としてお知らせを飛ばすことができないため、wasの存在自体を忘れてしまうという声が聞かれています。

今後はこの改善点を修正し、より良いプロダクトにしていきたいと思います。

  • リリース日:2022年12月18日(ベータ版)
  • サービスのURL: https://wasmsg.com

  • この記事を書いた人

楠 剛毅(goke)

個人開発から世界を変えるようなプロダクトづくりを目指しています

-個人開発サービス