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ChatGPT - 人工知能がもたらす新しい会話の未来

goke

個人開発から世界を変えるようなプロダクトづくりを目指しています

AIに関するニュースが飛び交う昨今、1番注目度が高いのがChatGPT(チャットジーピーティー)です。
この記事では、

「ChatGPTという言葉は聞いたことあるけどいまいち分かってない」

「結局何にどう役立つの?」

という方のためになるべく小難しい話は無しにしてお伝えしていこうと思います。

ChatGPTとは?

ChatGPTは、OpenAI(オープンエーアイ)社が開発した最先端の「人工知能言語モデル」です。
「モデル」とは、データや知識をもとにして、特定のタスクをこなすための仕組みや計算手順のことで、「人工知能言語モデル」とは大量のテキストデータを学習して、言語のパターンやルールを理解する仕組みのことです。

モデルとChatGPTの関係
モデルとChatGPTの関係

GPTって何のこと?

まず、「GPT」とは「Generative Pre-trained Transformer」の頭文字で、ひらたく言うと

大量のデータを利用して開発されたChatGPTは人の言葉を理解して特定のタスクをこなす

ということになります。
文章を生成(Generative)する能力があり、トランスフォーマー(Transformer)という技術により言葉の関係や順序を理解し、事前学習(Pre-trained)がされているため、さまざまなタスクにすぐに適用できるのがGPTです。

事前学習という言葉が出てきましたが、ChatGPTは、インターネット上のさまざまなテキストデータを事前(利用者から質問を受ける前)に学習しています。学習に利用しているデータは2019年9月のデータまでなので、回答される内容が古いケースがあることは認識すべき内容です。

ところで、ChatGPTのことを「GPT-4」と言うことがありますが、GPT-4はChatGPTの裏側の仕組みのバージョン名のことで、

GPT-4を利用して提供されているサービスがChatGPT

という構造です。
すでにChatGPTを利用したことがある方は利用の際に「GPT-4」か「GPT-3.5」かを選択できることをご存知かと思います。

利用するバージョンを選択する
利用するバージョンを選択する

ここで選択しているのはChatGPTで利用するGPTのバージョンです。
それぞれのバージョンごとに特徴が異なります。
ChatGPTによると、それぞれのバージョンの特徴は次のとおりです。

バージョン推論力速度簡潔さ特徴
ChatGPT 3.5 (default)★★★★☆★★★★☆★★★☆☆バランスの取れた推論力、速度、簡潔さが特徴
ChatGPT 3.5 (legacy)★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆やや劣る推論力、適度な速度、向上した簡潔さが特徴
ChatGPT 4★★★★★★★★☆☆★★★★★最高の推論力、やや劣る速度、優れた簡潔さが特徴
GPTのバージョンごとの特徴

ということで、「モデル」や「GPT-4」などを構造的にまとめると次のようになります。

モデルとChatGPTの関係
モデルとChatGPTの関係

ChatGPTとChatGPT API

ChatGPTを語る上で、ChatGPTとChatGPT APIを区別して認識する必要があります。
API(エーピーアイ)とは、外部からでも特定の機能が利用できるようになる橋渡しのことです。

一般的にChatGPTと言うと、Webブラウザからアクセスできるデモページのことを指しますが、場合によってはAPIを含めた範囲を指すことがあります。ここを混同すると、

「あれ?ChatGPTってそんな機能あるの?」

「え!ChatGPTにそんなもの作ってもらったの?」

という食い違いが生じる場合があります。
ChatGPTとChatGPT APIの関係を簡潔にまとめると、

ChatGPT APIを利用して作成できるサービスの1例としてデモを行なっているのが、一般の人が使っているChatGPT

という感じです。
下記にそれぞれの違いを示します。

項目ChatGPTChatGPT API
用途個人向けのデモ体験アプリケーションやサービスへの統合
アクセスウェブブラウザーを通じて直接アクセスAPIリクエストを通じてアクセス
課金無料版またはサブスクリプションプラン別途API使用料が発生
制限利用制限が設定されているより高いリクエスト数や使用量に対応
カスタマイズ性カスタマイズの選択肢が限られているより柔軟なカスタマイズが可能
レスポンス速度比較的速いが、リアルタイム性は低い高速なレスポンスが可能
サポート限定的なサポートAPI利用者向けの専門サポートが提供
ChatGPTとChatGPT APIの区別

例えば、下記は

正確には

ChatGPT APIを利用して、ChatGPTに台詞を生成してもらうプラグインを作った

ということなので、

  • プラグインをChatGPTにお願いして作ってもらった
  • 台詞を作るたびにChatGPTのWebページに行って「台詞を作って」とお願いしている

ということではないです。
この記事では2つを明確に区別するために「ChatGPTデモサイト」「ChatGPT API」と呼び分けることにします。

ChatGPTの利用例

ChatGPTデモサイトの活用

最も簡単にChatGPTに触れられるのはChatGPTデモサイトです。
デモサイトはメールアドレスまたはGoogle/Microsoftのアカウントがあれば誰でも無料で利用することができます。

利用方法はとても簡単で、メッセージ欄に命令文(プロンプト)を入力するだけです。
デモサイトの活用事例は次のようなものがあります。

情報検索

特定のトピックや質問に関する情報を会話形式で得ることができます。
例えば下記のようなプロンプトで情報を調べることができます。

プロンプト

過去のありったけの天気データを参考に、4月29日から5月7日までの東京都の天気予想を表にして。

ただし、気候変動も考慮して現在に近いデータほど重みをつけた予想にしてね。
列は「日付、午前、午後、最低気温、最高気温」として、午前、午後の列にそれぞれの天気をテキストで入れつつ、適切な絵文字も入れて。日付には2023年の曜日を()で入れて。
表のタイトルは「過去x年の天気データから予想したGWの東京の天気」として、xには利用したデータの年数を入れて。

回答

過去の天気情報をもとにした天気の予想
過去の天気情報をもとにした天気の予想

このプロンプトにはいくつかポイントがあります。

  • データそのものではなく、集計結果をリクエスト
  • 集計の条件を指定(重み付け)
  • 出力形式を指定(表)

このように、単純なデータではなく、その集計や見やすい加工までして回答してくれるのがChatGPTの革新的なポイントの1つだと言えます。

アイデアの検討

何かのアイデアをまとめたいとき、または、アイデア出しを行いたいときにもChatGPTは利用できます。
例えば下記のようなプロンプトを利用できます。

プロンプト

今度熱海旅行に行きます。
4月1日の朝出発して4月3日の夕方には東京に戻ってくる予定です。
旅行に最適な観光スポットを含めた旅行のスケジュールを作ってみて。
なお、自宅は品川駅です。

回答

熱海旅行のスケジュールを提案します。以下のスケジュールは、品川駅を出発地とし、4月1日の朝から4月3日の夕方までの期間で設定しています。

【4月1日】

  • 8:00 品川駅発、新幹線に乗車
  • 9:00 熱海駅到着、ホテルへチェックイン
  • 10:00 旧花やしき跡地の散策
  • 12:00 昼食(熱海名物「しらす丼」をお試しください)
  • 13:30 熱海梅園散策
  • 16:00 温泉街を散策・土産物屋巡り
  • 18:30 ホテルで夕食
  • 20:00 ホテルの温泉でリラックス

【4月2日】

  • 7:30 ホテルで朝食
  • 9:00 熱海海上花火大会会場へ向かう(4月は通常開催されていませんが、例年のスケジュールを参考にしています)
  • 12:00 昼食(熱海港周辺の飲食店で)
  • 13:30 MOA美術館見学
  • 16:30 熱海城へ移動
  • 18:00 ホテルで夕食
  • 20:00 ホテルの温泉でリラックス

【4月3日】

  • 7:30 ホテルで朝食
  • 9:00 熱海サンビーチで散策
  • 11:30 昼食(熱海駅周辺の飲食店で)
  • 13:00 熱海駅発、新幹線に乗車
  • 14:00 品川駅到着

このスケジュールは、熱海の主要観光スポットを網羅していますが、実際の交通状況やイベントスケジュールによっては変更が必要な場合があります。事前に最新情報を確認し、旅行の計画に役立ててください。楽しい旅行になることを願っています!

実際の電車の時間や宿泊するホテルによってはスケジュールが変わりそうですが、それっぽいスケジュールの案を出してくれました。
基本的にはたたき台として出力してもらったものに手を加えていくのが良い方法です。

プログラミングの手伝い

ChatGPTが話題になった1つの要因として、プログラミングのアシストができる点が挙げられます。
ChatGPTデモサイトを利用したプログラミングは過去に何個も試しているので下記の記事をご覧いただければと思いますが、

合わせて読みたい

基本的には

プロンプト

【プログラミング言語の種類】で【実現したいこと】を作って

とお願いすればコードを吐き出してくれます。
ただし、上記の記事にも記載の通り、それだけで完璧なものとは言えず手直しが必要なアウトプットが多いです。
先ほどのアイデア出しと同じように叩き台として活用するのが良いかと思います。

コンテンツ作成支援

具体的には作詞やブログ記事の執筆、物語の作成などの支援を受けることができます。
例えばこんなことを依頼してみます。

プロンプト

YouTuber探偵という推理小説を書きたいです。
YouTubeを使ったトリックを見事に言い当てたYouTuber探偵は、抵抗する犯人をメントスコーラで捕まえる筋書きにしたいです。
いい感じにまとめてみて。

回答

タイトル: 「YouTuber探偵: メメントスコーラの謎」

あらすじ:
人気YouTuberでありながら、探偵業を営む主人公・蓮。彼のチャンネルでは、犯罪や怪事件を解決する様子が配信されており、視聴者から絶大な支持を受けていた。ある日、一組のYouTuberが自分たちの動画に隠されたトリックを使って、犯罪を犯すという事件が発生。蓮はYouTubeを使ったそのトリックを解明し、犯人を追い詰める。

事件のクライマックスでは、犯人は蓮にトリックが解かれたことに激怒し、彼に襲いかかる。しかし、蓮はあらかじめ用意していたメントスとコーラを使って、犯人を捕まえる。彼はメントスをコーラの瓶に入れ、瞬間的に噴出する圧力を利用して犯人を足止めし、その隙に警察に逮捕させる。

最後に、事件が解決した様子を動画に収め、視聴者に向けてコメントする蓮。彼は「犯罪には必ず罪が報われる時が来る。YouTuberであろうと探偵であろうと、真実はいつもひとつ!」と宣言し、事件は幕を閉じる。

この物語は、YouTuber探偵がYouTubeを使ったトリックを見事に言い当て、抵抗する犯人をメントスコーラで捕まえるという展開で進みます。独自の知識とスキルを活かし、犯罪を解決する姿が描かれています。

このような形でコンテンツ作成の支援をしてくれます。

ChatGPT APIの活用

続いて、ChatGPT APIの活用事例です。
ChatGPT APIの利用は有料ですが、試してみる程度であれば無料の枠で利用できます。
詳しくは下記の記事をご覧いただければと思いますが、

合わせて読みたい

重要なポイントを列挙すると、

  • 利用するにはAPIキーの発行(無料)が必要
  • APIキーを指定してAPIのリクエストを送る
  • 「トークン」という単位でAPIキーに対して課金される(1トークン≒1文字)

という流れです。
上記のステップを踏めば下記のようなアプリケーションを作ることができます。

カスタマーサポート

ChatGPT APIを使って、顧客からの質問に対して迅速かつ効果的な回答を提供するチャットボットを開発します。

コンテンツ制作

ブログ記事やSNSの投稿を自動生成するツールに、ChatGPT APIを組み込んで効率的にコンテンツを作成します。

教育・学習支援

学習者が質問や疑問を解決できるように、ChatGPT APIを活用した教育アプリケーションを開発します。

ChatGPTの制限事項と課題

ChatGPTは非常に強力なAI技術ですが、完璧ではありません。
このセクションでは、ChatGPTの制限事項や課題について説明します。

一貫性の欠如

ChatGPTは、質問や命令に対する適切な応答を生成することができますが、常に一貫性があるとは限りません。
同じ質問に対して異なる回答を提供することがあります。

詳細度と正確性のバランス

ChatGPTは、多くの場合で有益な情報を提供できますが、正確性と詳細度のバランスを適切に保つことが難しい場合があります。
時には、正確でない情報や不完全な答えを提供することがあります。

倫理的・法的な問題

ChatGPTは、プライバシーや著作権、不適切なコンテンツ生成など、倫理的・法的な問題に直面することがあります。
AIの出力に関する適切なフィルタリングや監視が重要です。

誤解や曖昧さへの対処

ChatGPTは、入力されたテキストの意味を常に正確に理解するわけではありません。
曖昧さや誤解が生じることがあります。そのため、ユーザーは注意深く確認し、適切な情報を求める必要があります。

データセットの限界

ChatGPTは、訓練データセットに基づいて学習します。そのため、データセットの偏りや限界に影響されることがあります。例えば、新しい情報や未知のトピックに対応する能力が限定される場合があります。

これからのChatGPT

ChatGPTは、研究者や開発者によって継続的に改善されています。
今後のバージョンでは、これらの制限事項や課題の解決が期待されます。
ウェブサイトでは、ChatGPTの最新情報やアップデートに関する情報を提供して、読者に最新の動向を伝えることができます。

ユーザーフィードバックと改善提案

ChatGPTの改善には、ユーザーからのフィードバックが非常に重要です。
ウェブサイトでは、ユーザーフィードバックの提出や改善提案の受け付けを行い、コミュニティと協力してChatGPTをより良いものにすることができます。

コミュニティとサポート

このセクションでは、ChatGPTコミュニティとサポートに関する情報を提供します。
質問や懸念事項がある場合は、以下のリソースを活用して解決しましょう。

公式フォーラム

ChatGPTの公式フォーラムでは、ユーザーや開発者が情報交換やサポートを行っています。
質問や疑問がある場合は、フォーラムで他のメンバーと共有して解決しましょう。

開発者向けドキュメント

ChatGPTの開発者向けドキュメントでは、APIやSDKの利用方法など、技術的な情報が提供されています。開発者向けの詳細なガイドやサンプルコードが用意されています。

ソーシャルメディア

ChatGPTの開発元やコミュニティは、ソーシャルメディアで最新情報やアップデートを共有しています。
TwitterやLinkedInなどで、公式アカウントをフォローしましょう。

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございました。
この記事の目次も、実はChatGPTに作ってもらいました😉

  • この記事を書いた人

goke

個人開発から世界を変えるようなプロダクトづくりを目指しています

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