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高校生が選ぶべきプログラミング言語 3選

2023年3月11日

ゴーク

スタートアップにいたことも大手にいたこともありますがずっとITです。 仲間=クリエーターを増やして一緒にものづくりしたいです!

「高校生がプログラミングを勉強するなら何を選ぶべき?」

高校には情報の授業があるだけではなく、2024年度の入試からは国公立の一次に必須になる見通しです。
どうせプログラミングを勉強するなら入試にも有利な言語を選びたいです。

そこで今回は高校生が学ぶのにおすすめなプログラミング言語を3つお伝えします。
情報の教員免許を取得し、個人開発歴20年、大手IT企業で部長を務めていた経験も踏まえ、最新の論文も引用しながらお伝えします。

高校生が選ぶべきプログラミング言語3選

先に結論をお伝えすると、高校生が選ぶべきプログラミング言語は

  • JavaScript(ジャバスクリプト)
  • Python(パイソン)
  • VBA(ブイビーエー)

の3つです。
なぜこの3つなのか、詳しく説明していきます。

高校の情報で扱うプログラミング言語

まず、高校には「情報I」「情報II」があり、このうち「情報I」は必修科目です。
そして「情報I」の12種類の教科書には下記の4つのプログラミング言語が掲載されています。

  • JavaScript(ジャバスクリプト)
  • Python(パイソン)
  • VBA(ブイビーエー)
  • Scratch(スクラッチ)

その為、高校でのプログラミング言語の学習は上記4つの言語のいずれかで行われることになります。

大学受験に有利なプログラミング言語

大学入試とプログラミングに関連して大学入試センターと国立大学協会がこれまでに発表している情報は下記の通りです。

  • 2025年度から大学入学共通テストに「情報」が導入される *1
  • 大学入学共通テスト「情報」の試験時間は60分 *2
  • 2024年度以降、すべての国立大学は一次試験が「情報」を加えた6教科8科目となる *3

上記の通り、大学入学共通テストや国公立大学の一次でも「情報」が重要な教科となるため、せっかくプログラミング言語を勉強するなら入試にも有利なプログラミング言語を選択すべきです。

となると、

高校で扱う可能性がある4つのプログラミング言語の中で入試に有利な言語はどれか?

という疑問が湧きます。
結論をお伝えすると「どれでも変わらない」です。

2023年2月22日に発表された「情報Ⅰにおけるプログラミング言語の選択が大学入学共通テストの解答に及ぼす影響*4」というドンピシャな論文によると、上記の4言語をそれぞれ学習させた後に大学入学共通テストのサンプル問題を解凍させたところ、どの言語を選択していた場合でも成績に差は出なかったとのこと。

そのため、高校生がこれからプログラミング言語を勉強しようという場合、授業で扱う可能性がある4つのプログラミング言語のいずれかを選べば、大学入学共通テストには影響がないと言えます。

ここまでのまとめ

  • 高校で学ぶ可能性がある4つのプログラミング言語は、どれであっても大学入試に影響しない

すぐに役に立つプログラミング言語

入試に直接影響がないとすると、入試以外の観点でどのプログラミング言語を学ぶのが最適かという話になります。
下記の調査において、これから学習する上でコスパの良いプログラミング言語は、

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  • HTML
  • JavaScript
  • Python
  • php
  • C#
  • Go
  • Java

の7つです。

「コスパがいい」というのはプログラミング言語の習得にかかる難易度と、その言語を習得した後に得られる収入の比較を元に導き出されています。
つまり、もしもこの先プログラミングで収入を得ようとするのであれば上記7つの言語を学ぶのがおすすめということです。

例えば高校生のうちにプログラミングで案件を受注して(誰かに雇われてプログラムを書く等で)収入を得たい場合、
難易度の高いプログラミング言語を選択してしまうと、習得する前に高校を卒業してしまうなんてことになりかねません。
あるいは、誰からも発注されないプログラミング言語を習得しても仕事がない、ということになります。

上記7言語は習得するのもさほど難しくないし、需要もあるので学ぶのにおすすめということです。

そして、これら7つの言語のうち高校でも学ぶ可能性があるのは

  • JavaScript(ジャバスクリプト)
  • Python(パイソン)

の2言語です。

社会人になった時に役に立つプログラミング言語

ところで、高校で勉強する可能性があるプログラミング言語を、その特徴とともに眺めてみましょう。

プログラミング言語特徴
JavaScript主にWebサービスを作るときに利用する言語
PythonAI関連のプログラミングで最近人気の言語
VBAエクセルでの自動処理を行える言語
Scratchキーボード不要のビジュアルプログラミング言語
各プログラミング言語の特徴

前項で「コスパが良い」としていたJavaScriptとPythonを除いたVBAとScratchについてもう少し詳しく掘り下げます。

VBA

まず、VBA(ブイビーエー)ですが正式には

Visual Basic for Applications

という名前で、直訳すると「アプリケーションのためのビジュアルベーシック」ということになります。
ここで言う「アプリケーション」とは主にMicrosoftのExcel(エクセル)です。
そして「ビジュアルベーシック」とはBASIC(ベーシック)という歴史あるプログラミング言語にビジュアルを加えた言語です。
ひらたく言うと「エクセルを操作できるプログラミング言語」ということです。

入力や出力はエクセルの画面を使い裏の処理はVBAで行うということができるので、帳簿の管理などを便利に行うことができるようになります。
そのため、社会人になってエクセルを使うシーンがあった際などにちょっとした処理を自動化することができるようになります。
関わる業務にもよりますが、職種に関わらず事務処理が便利にできるのは有利に働きます。

ちなみに僕はBASICからプログラミングを始めたのでVBAも結構好きで、学生時代はVBAで色々作っていました。

Scratch

Scratch(スクラッチ)は言わずと知れたビギナー向けのプログラミング言語で、タイピングができない子供でも楽しくプログラミングが行えるのが特徴です。
ゲームを作ったりプレゼンテーションのような表現をしたり、色々楽しめるのですが、他の言語と比べるとできることが限られているため、どこかで限界が訪れます
制約があるものを極めるのもひとつの美学ではあると思いますが、将来を見据えた時に、活躍の幅が広がりそうな言語を選んでおくのが無難だと思います。

結論

高校生が選ぶべきプログラミング言語は、下記のようなまとめになり

言語授業で学ぶ可能性大学入試に有利将来役に立ちやすい総合
HTML✖️-⭕️✖️
JavaScript⭕️-⭕️⭕️
Python⭕️-⭕️⭕️
PHP✖️-⭕️✖️
C#✖️-⭕️✖️
Go✖️-⭕️✖️
Java✖️-⭕️✖️
VBA⭕️-⭕️⭕️
Scratch⭕️-✖️✖️
総合的な結果

高校生が選ぶべき3つの言語

  • JavaScript
  • Python
  • VBA

となりました。
効率を重視した結果なので、例えば

「シビれるゲームを作ってあの子をジュンっとさせたい!」

「イカしたアプリを作って世界を変えたい!」

といった目的があればこの限りではありません。

このサイトではJavaScriptを含むHTMLを勉強するための「今から10分ではじめる」シリーズを連載しているので、

よっしゃ!今からやったるぜ!

という方はぜひ挑戦してみてください👍

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参考

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