「どのプログラミング言語が高収入?」
「習得までの労力とのコスパは?」
これからプログラミングを学ぶ人や転職を考えている人が気になるのが言語ごとの収入や難易度ですね。
この記事ではプログラミング言語ごとの年収と、習得の難易度について独自に集計したデータを元に最新の情報をお伝えします。
集計には転職サイトで実際に募集されている求人情報と、複数のソースから集計したランキング情報を利用しました。
【2023年5月版】プログラミング言語ごとの年収
集計結果
結論からお伝えすると2023年5月1日現在のプログラミング言語ごとの年収は下記の通りです。
集計に利用したのはレバテックの求人情報のうち、2023年5月1日現在募集中だった求人において提示されている年収です。
また、()の数字は1ヶ月前との比較です。
言語 | 中央値 | 最小提示額 | 最大提示額 |
---|---|---|---|
Go | 700万円(0) | 240万円(0) | 1668万円(0) |
R | 650万円(-5) | 240万円(-60) | 2000万円(0) |
Ruby | 650万円(0) | 240万円(0) | 1500万円(0) |
TypeScript | 650万円(0) | 250万円(0) | 2000万円(0) |
Kotlin | 645万円(+20) | 240万円(0) | 2000万円(0) |
python | 624万円(+4) | 240万円(0) | 2000万円(0) |
Swift | 618万円(+14) | 216万円(0) | 2000万円(0) |
C++ | 600万円(0) | 240万円(0) | 2000万円(0) |
Java | 600万円(0) | 216万円(0) | 2000万円(0) |
JavaScript | 600万円(0) | 216万円(0) | 2000万円(0) |
php | 600万円(0) | 216万円(0) | 2000万円(0) |
C# | 575万円(0) | 240万円(0) | 2000万円(0) |
HTML | 575万円(0) | 216万円(0) | 1668万円(0) |
Perl | 575万円(0) | 300万円(0) | 1140万円(0) |
中央値だけ見るとGo言語が700万円と高い給与水準での募集を行っていることがわかります。
この傾向は集計を始めた2023年3月から変わりません。
また、最大値と最小値を見比べるとどの言語も提示額に幅があることがわかります。
例えばGoだと
- 最小提示額:240万円
- 最大提示額:1668万円
これは業務内容や勤務地などにも左右されるためと考えられます。
先月との比較としてはKotlinとSwiftの中央値が下がっているのが少し気になりますね。
季節に影響される部分なのかトレンドなのかは今後の数字を追っていきたいと思います。
集計方法
中央値と最小・最大の提示額の考え方は下記の通りです。


例えばA社は「必要なスキル(プログラミング言語)を持ったプログラマーに掲示する年収」として500万円〜700万円を提示しています。
A社における提示額は
- 中央値:600万円
- 最大値:700万円
- 最小値:500万円
となります。
これと同じ集計を同じ言語を必要なスキルとして提示している求人すべてで行い、全体の中央値、最大・最小の提示額を導いた結果が上記の表です。
なお、全体における最大値(2,500万円:該当2件)と最小値(0円:該当2件)は外れ値として本集計からはのぞいています。
プログラミング言語ごとのコスパ
続いて、プログラミング言語ごとの年収・募集件数・習得難易度の関係をまとめます。
どんなに年収が稼げるプログラミング言語でも募集がなければ就職できませんし、習得難易度が高いと収入を得るところまでいけるかもわかりません。
要は「これから学習する場合、コスパが良いプログラミング言語はどれか?」を集計した結果です。
集計結果
集計した結果は下記の通りです。


- 右に行くほど習得が難しい言語
- 上に行くほど求人の提示年収が高い
- 円が大きいほど求人が多い
という見方です。
プログラミング言語のコスパ解説
まず、円の中にある「x」は冒頭の表の「中央値」を表しているので年収の中央値が1番高いのはGo言語です。


注目すべきは年収の中央値が高いGo言語の求人はどれくらいあるか?という点です。
レバテックで実際に募集されていた2023年4月1日現在の求人数は下記の通りです。
()内は3月との比較
- Java…1361(+8)
- JavaScript…948(+2)
- php…900(+6)
- python…882(0)
- C#…624(+2)
- Ruby…417(0)
- TypeScript…409(0)
- HTML…372(-7)
- C++…336(+11)
- Go…263(+2)
- Swift…200(0)
- Kotlin…180(-1)
- R…54(0)
- Perl…36(+5)
合計は6,982(+28)。
先月も同じ傾向でしたが、元々求人が多い人気のある言語の求人がさらに増えているようです。
AIの台頭でプログラマーの職が奪われると囁かれていますが、直近では大きな変化はないようです。
AIを操作する「プロンプトエンジニア」のニーズが高まるという予想がありますが、そちらに関しては下の記事をご参照ください。
なお、1つの求人で複数の言語が指定されている場合(ほとんどのケースが該当)は、それぞれの言語に加算されています。
今回の集計時のGo言語における求人数は263件(検索結果ではなく、応募可能な状態の求人数)でした。
それに対してJavaの求人数は1,361件と、求人の数ではJavaが多い状況です。


Javaは求人が多いため求人の種類にも幅があり、提示されている年収にも幅があります(上下に長い)。
ところで、この図の横軸はというとプログラミング言語ごとの習得のしやすさを表しています。
右に行くほど習得が難しく、左に行くほど習得しやすいという見方です。


今回列挙した中で1番習得が難しいのがC++、1番簡単なのはHTMLです。(集計方法に関しては次項をご覧ください)
改めてこの図の見方をおさらいすると、
- 右に行くほど習得が難しい言語
- 上に行くほど求人の提示年収が高い
- 円が大きいほど求人が多い
という集計なので、今回の集計におけるコスパが良いプログラミング言語はこの辺りです。
これから学習する上でコスパが良い言語
- HTML
- JavaScript
- Python
- php
- C#
- Go
- Java


集計方法
ここからはちょっと込み入った話になるので、上記の算出方法が気になる方だけお読みください。
まず、言語ごとの年収データは前述した通りレバテックのデータを使いました。
言語の習得難易度に関しては下記の2つの検索ワードで上位に出てきた記事の英語6記事、日本語6記事、合計12記事を集計しました。
programming language difficulty ranking
プログラミング言語 難易度 ランキング
実際に集計を行った記事を下記にまとめます。
- springboard
- Code & Hack.
- interview kickstart
- medium
- Bscholarly
- techreviewer
- Pasona
- 侍エンジニア
- NONBLO
- Kredo blog
- テクフリ
- ウェブカツ!!
上記記事の中では合計28言語登場しましたが、日本で求人が多い14言語に絞りました。
また、記事では大きく分けて3つのパターンでプログラミング言語の難易度を定義していました。
- 難易度が低い順
- 難易度が高い順
- 「難易度高」「難易度低」など3〜5段階評価
そこで、記事の中で難易度が低いとされる順に「1,2,3・・・」と順位をつけ、難易度が高い順とされる順に「14,13,12・・・」と順位をつけました。
また、3〜5段階で評価している記事については「1,1,1,4,4,6,6,6・・・」のように同じ評価のものには同率の数字を振りました。
この処理を12記事分行った上で全体の中央値をとり、中央値が若い順に1から14のランクを振りました。(中央値が同一のものは平均値が低い方をより低い数字としました。)
この方法で、なるべく偏りがない客観的な目線でプログラミング言語の難易度を出したのが今回の集計結果です。
可能であれば例えば
- 各言語を学習するためのカリキュラムの所要時間
- 各言語を学習するための教材のページ数
などで定量的に難易度を測りたかったのですが、どちらの基準も同じ機関によって同じ習熟度を目指して定義されたもの同士を比べなければフェアではなく、そのような情報は集められなかったため今回は前述の方法で集計を行いました。
まとめ
これからプログラミング言語を学ぼうとするのであれば
- HTML
- JavaScript
- Python
- php
- C#
- Go
- Java
上記を学ぶのがコスパがいい、というのが今回の記事の結論です。
これからHTMLを学んでみよう!という方は、スマホでもできる下記の記事をお試しください!